力強く美しい絣「一元」
奄美大島の伝統的織物にして稀少な職人技の布「一元・本場奄美大島紬」。
大島紬の中でもごく少なく、なかなか見ることのできない織物です。
そして「一元絣(ひともとかすり)」とは、経糸2本・緯糸2本の絣糸を交差させて、風車のような形を織り出す高度な織り方のこと。
ホンモノの「十字絣」がまさにこれで、絣本来の力強さを放つ伝統的な技法なのです。
一元絣では経緯の絣糸が「点」でぴったり合うため、きれいな「十」字が並びます。
ただし少しでもでもズレると綺麗な十字にはならず、柄が崩れて見えてしまいます。
寸分の狂いも出ないよう、針先を使って手作業で絣を合わせながら織りすすめていかなければなりません。
その仕事は当然ながら容易いことではなく、一日に数センチしか織り進められないことも。
一方、経糸が1本と緯糸2本を組み合わせて作った絣が「方数(カタス)」と呼ばれるもの。
キの字に組み合わさるこの絣は、十ではなくTの字に見えます。
こちらはカタスの製品↓
一元とカタスを比べると、絣として出てくる部分の面積は10(一元):6(カタス)ほど。
カタスは経糸が一本少ない分絣も小さくなりますが、一元はより力強く奥行きのある絣の表現ができるのです。
また、一元は柄の輪郭がシャープですっきり浮き上がるため、細やかなコントラストに美しさを感じます。

現在、市場に流通している本場大島紬のほとんどはカタス。
一元のものは1割以下と言われています。
ただでさえ卓越した技術を要する一元絣を、時間も手間もかけ織り上げてくださる職人さんは激減しており、年を追うごとに非常に希少なものとなっています。
今回イトノサキでは、「一元・本場奄美大島紬」にこだわり100年以上に渡り作り続けてきた「山口織物」さんのお品物を縁あって特別にご紹介できることとなりました。
自然豊かな鹿児島県奄美大島にて、長い年月をかけて育まれ受け継がれてきた本来の技法による織物を、今も守り続けていらっしゃいます。
*山口織物工場 Instagram → https://www.instagram.com/yamaguchi_orimono.amami/
*WEBショップ「ツグトキbyイトノサキ」では販売予定しておりません。
お問い合わせございましたらこちらまで → Mail : info@tsugutoki-by-itonosaki.tokyo
あらゆる手仕事において「続けていくこと」そのものが難しくなっている昨今。
「一元・本場奄美大島紬」も例外でなく、この技法を受け継ぎ続けることの難しさは日々募っています。
本物を目にし、手に取ることのできる稀少なこの機会に、ぜひお運び下さいませ。